Qちゃん引退

高橋尚子選手が引退会見をした。
「台風のごとくいろいろなことがあり引退まで悩んだが、今は台風が過ぎ去った後にさわやかな風が吹いている心境。完全燃焼し陸上人生に悔いはありません」と言い切った彼女。
この心境に至るまでには、様々な苦悩があったはずだ。
2000年シドニーオリンピックで、日本陸上女子初の金メダルを獲得し、国民栄誉賞まで受賞した。
それから8年。勝つことだけを期待され、優勝できなくとも、記録を期待され・・・。
自分自身の満足できる走りより、結果だけを求められていた彼女。
プレッシャーも、かなりなものだったに違いない。
小出監督の下、めきめきと力をつけ、記録を伸ばし、金メダル獲得までに至ったわけだが、その後は思うような走りや練習ができなかったことだろう。
一度注目されると、マスコミがほうっておかない。
チーム内での練習も、周囲にあわせてでの練習。若手の台頭。いろいろなことがあって、チーム小出を彼女は出ることを決意した。
陸上競技は個人競技ではあるが、単独の練習というのもつらい。
切磋琢磨する相手がいない。ペースメーカーがいない。喜びを分かち合う相手がいない。励まし合う相手がいない。
もちろん、チームQにだって、「和」はあったと思う。しかし、その中で一選手としてでなく、チームリーダーとして、チームの運営から何から何まで、関わっていくことの大変さもあっただろう。
スポンサーもついていなければ、経済的に苦しい。
最後はファイテンに所属していたようだが、契約上のいろいろな制約もあったに違いない。
小出監督自身も、朝の「とくダネ」では、驚いていた。
彼女自身、まだまだやれると思いながら、夏を超えてきたに違いない。
しかし、故障がなかなか治らない等々のことが重なり、走り続けることの難しさを感じたのだろう。

今日の記者会見を終えて、この世で一番ほっとしているのは、高橋尚子、彼女自身だろう。
「さわやかな風が吹いている」
確かに、そういう心境だろう。ここまで来るのに、そよ風も嵐もあったであろう。
プロ意識が、今日の記者会見を開かせた。
プロとしての走りはここまで…そう思い切れた。
これからもジョガーとして、走り続ける、そう彼女はいった。
走ることが好き、だからここまで走ってきた。
そんな彼女だからこそ、今度は、本当に、自分のために、自分自身だけのために、楽しんで走れるだろう。

今日、今年で最後となる第30回東京国際女子マラソンの招待選手を発表した。
マラソン前日本記録保持者で、北京五輪一万メートル代表の渋井陽子(三井住友海上)、今年の名古屋国際3位の加納由理(セカンドウィンド)、同2位の尾崎好美(第一生命)らが出場する。
この大会は、来年の世界選手権の選考会も兼ねている。
彼女たちにも、走り終えた後、さわやかな風が吹いてほしい。

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